みそ誌

刺繍と絵画の二人組-misomiso-がお送りします

シェーカーチェア

はじめまして、みそみそのそです。

 

皆さんはお気に入りの椅子はありますか?僕は今まであり合わせのパイプ椅子に座っていたのですが、長く付き合っていけるものが欲しいとずっと思っていたんです。

 

頭に思い描いていたのは素朴な木の椅子。学生の頃、美術部室にあった編み込み座面の椅子がお気に入りでした。

 

大塚家具やアクタスで既製品を一通り眺めましたがなかなかピンと来るものがない。ただ沢山ある椅子の中で僕の理想に近かったのはシェーカーチェアです。その名の通りキリスト教の一派であるシェーカーたちの椅子を源流としています。無駄のない簡素で美しい造り、ペーパーコードで編まれた座面の温かみに惹かれ、同系統の椅子を作っている国内作家を探して見つけたのが坂野原也さんの工房GenyaWoodWorksでした。

 

武蔵村山の工房まで伺い作ってもらった椅子がこちらです。

 

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デザインはボーエ・モーエンセンのシェーカーチェアをベースに改良を加えたという感じでしょうか。背もたれが丸みを帯びていてさらさらとした木の感触が心地よい。木材は強度と質感について相談した上でナラの木にオイル仕上げを選びました。背もたれの接ぎ合せの箇所にはウォルナットが使われています。

 

採寸をしてもらったので高さもぴったり。ちなみにだいたいの人は高すぎる椅子に座って、腿の裏が圧迫されているらしいですよ。僕の場合は45cm(モーエンセンの高さ)では高すぎたので42cmまで下げてもらいました。こういった細やかな調整が効くのはオーダーメイドの強みですね。

 

坂野さんが「古く使い込まれた木の椅子は身体の当たるところが擦れてどれも真っ黒になりますよ」と語っていたのが印象的でした。完成直後のこの椅子は明るい木肌ですが真っ黒になるまで大切に使い込んでいきたいものです。

 

(そ)